日本のアウトドアブランド・モンベルが、富山県立山町の「通学用リュックサック無償配布事業」を受託して小学生用の軽量バックパックを開発。2025年の4月に入学する児童の希望者に無償配布されるとのことです。

目次
モンベルのランドセル「わんパック」の特徴・性能について
元々の立山町の事業案では「ランドセルと同程度の機能や耐久性を備えた通学用リュックサック」が希望されていましたが、モンベルは機能と耐久性を備えつつ「軽量さ」も加えてきました。
一般的なランドセルの重さが1200g前後なのに比べて、わんパックは900g。300gの軽量化に成功しています。
紹介されている10の機能はこちらです。
① ワンアクション開閉 … テープを持ってジッパーを引くだけで簡単に開閉可能
② PC・タブレット用ポケット … 電子機器用の独立背面ポケット
③ マチつきポケット … マチ付き前面ポケットにレインウエアなどのかさばるものを収納
④ 反射テープ … 前面ポケットとショルダーベルトの反射テープで夜間の安全性を向上
⑤ カラビナ … 左右両側に荷物を吊るせるカラビナを配置
⑥ 持ち手ハンドル … カバンを持ち上げたり、棚に出し入れする際に便利なハンドル
⑦ フレキシブルに動くショルダーベルト … 体格や成長に合わせてショルダーベルトが快適にフィット
⑧ Dカン … ショルダーベルトに防犯ブザーなどを取り付けるDカンを配置
⑨ 背面パッド … 荷物の背中への当たりを和らげるフォーム入り
⑩ 背面・底面のパネル … 自立&型崩れを防ぐパネル入り

人気モデル・セイバン「天使のはね モデルロイヤル ベーシック」との違いは?
セイバン
モデルロイヤル ベーシック
ランドセルの人気ランキングで上位に君臨する、セイバンの天使の羽モデルロイヤル。楽天市場価格はポイント分を引いても実質52000円くらいします。

ただ、ランドセル費用はさておき性能差はどう変わってくるのでしょうか。セイバンの公式サイトに書いてある機能を調べて、モンベルランドセルとの違いを比べてみました。
・セイバンより370g軽い
・反射材の面積はモンベルの方が広い
・電子機器用のタブレットポケットがある
・前面にレインウエアなどのかさばるものを収納するポケットがある
・「天使のはね」システムにより高い位置に重心があるので体感重量が軽減する
・教科書が背中側に倒れるチルトプレートや背骨負担を軽減するクッションなどで子どもの姿勢が悪くなるのを防ぐ
・立体背当てで背面通気性あり
・側面フックは引っかかり事故予防で自動的に外れる安全機能付き
・側面にも反射材を採用し、360度対応
・ランドセルの特長である雨蓋(正式名称:カブセ)があるので強い雨でも中が濡れにくい
・カブセ裏で時間割が見やすい
・50kg圧でもランドセルが潰れない軽量フレーム
・カラー展開が豊富で選ぶ楽しさがある
・おしゃれで高級感がある
・6年修理保証付き、修理中は代替品を送ってもらえる

モンベルには新機能ランドセルの開発を期待したいです
ランドセル本体の軽量さに注目しがちですが、教科書の重さは平均5kg~6kg(5000g~6000g)、重い時は10kg(10000g)を超えるそうです。
教科書の重さに比べれば370gの軽量化は誤差のようなもの。ランドセル自体の軽量さよりも、重い荷物を楽に担ぐための設計が重要だと思います。
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「モンベルがランドセルを開発」というヘッドラインニュースを最初に見たとき、

と期待しましたが、今回はショルダーベルトのみでした。
腰のウエストベルトがあると、肩にかかる荷重を分散できるので重い荷物を安定して楽に担ぐことができます。

ウエストベルト付きのランドセルはまだ発売されてないようなので、ここは開発力のあるモンベルに「新しい形の背負いやすいランドセルづくり」に取り組んでもらいたいところです。
「教科書重い問題」についての学校側の対応は遅く、電子化で本の教科書が減るのも当分先のようなので、ランドセルの進化に期待したいです。
追記:腰ベルト付きのランドセルが開発されました
ERGORANSEL(エルゴランセル)というブランドが今年、腰ベルト付きのランドセルを製品化しました。
レンタルして子どもに背負わせてみたところ、ウエストベルトがかなり良い感じで荷重を分散してくれます。こちらの記事で感想レビューを詳しく書いています。
