アース製薬やフマキラーなどの大手企業はなぜ国産熊スプレーを作らないのか

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引用:【amazon】バイオ科学株式会社 熊一目散

 

熊スプレーの値段が高い。

 

国産の熊撃退スプレー「熊一目散」がニュースになっていましたが、定価が1本9900円と気軽には買えない値段。

 

引用:【amazon】フジコンコーポ 熊よけスプレー

 

100均ショップにスプレー系の商品を納めている福井県のフジコンコーポレーションさんの格安クマよけスプレーもニュースになっていました。

 

小型の100mlサイズが825円、200mlサイズが1925円とかなり良心的な価格。

 

ただ、中国製でスプレー噴射口が一般的なスプレーと同型のためグローブ使用が必須となっています。

青山

要グローブは面倒ですね。トリガータイプは特許がおさえられているため仕方ないとは思いますが。

 

やはりここは日本の大手企業に取り組んでもらいたい。実績のあるアース製薬やフマキラーは熊スプレーを作れないのでしょうか。

 

引用:【amazon】アースジェット ハチアブ スズメバチマグナムジェット プロ

 

例えば、アース製薬の「スズメバチマグナムジェットプロ」は、トリガータイプで最大距離11m&噴射時間45秒。amazon価格は1491円。

 

引用:【amazon】フマキラー ハチ・アブバズーカジェット

 

フマキラーの「ハチ・アブバズーカジェット」も、トリガータイプで最大距離12m&噴射時間32秒。amazon価格は1082円。

 

これらの内容物をカプサイシン系の刺激物に替えれば、安価な熊対策スプレーになるのでは――。

 

そう思ったのですが、大手企業が参入しない理由が何点か考えられました。

 

「大手企業が熊スプレー販売に参入しない理由」についての推察を述べていきたいと思います。

 

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大手(アース製薬・フマキラーなど)が“熊スプレー(ベアスプレー)”を作らない理由

 

大手企業がまだ熊スプレーを作っていない理由について、現実的な順に5点まとめました。

 

① 日本の市場が小さすぎる(採算が取れない)

 

熊スプレーの主な購入者は「登山者・ハンター・林業・農家など」のため、年間販売数は殺虫剤や防虫グッズに比べて桁違いに少ないです。

 

熊被害が出ているエリアは東北・北海道がメインで全国的な大規模ではないので、量産効果で価格を下げるほど売れないと思われます。

 

青山

東京郊外あたりで頻繁に出没して人身事故が発生するレベルになったなら、可能性は高まりそうです。

 

② リスクが高く、製造責任(PL法)の負担が大きい

 

熊スプレーは唐辛子成分(OC)を強力な濃度で噴射しますが、誤噴射事故で人にかかると強烈な痛み・失明リスクなどがあります

 

人間が失明したら高額賠償の恐れがあり、熊ではなく人に向かって故意に使われたら「危険物を販売した」として企業イメージも下がってしまいます。

 

また、子どもによる誤使用・事故の可能性も。

 

殺虫剤に比べて格段に危険度が高く、安全・法務・保険のリスクが大きすぎるのは大きなマイナス点となります。

 

青山

危険物なので、アメリカの銃のように「購入時に身分証を提示する」とか、「実技講習を受ける」などがあればとは思います。

 

③ 法規制がグレーで扱いが面倒

 

日本の熊スプレーは分類的にややグレーだそうで、「催涙スプレーとは違う扱い」だけれども、中身はほぼ「強化版催涙スプレー」。

 

濃度によっては「武器・凶器」に該当する可能性があるため、販売時の説明義務や注意喚起が厳しくなります。

 

製造ラインも殺虫剤と異なる別の法規が関わり、航空輸送・保管規制も厳しくなるためコストがかかります。

 

青山

危険物を大量に製造することになるのは、かなりのリスクだなと思います。

 

④ 熊に効かなかった場合のクレームリスク

 

熊スプレーは「風向き」「距離」「個体差」「ヒグマの興奮度」によって効かない事例があるそうです。

 

もし熊スプレーを使っても熊が逃げず、使用者が大怪我を負ってしまったら、

「アース製なら安心だと思ったのに!」

「スプレーが効かず負傷した!誇大広告だ!」

と訴えられる可能性があります。信用を積み重ねてきたブランドに傷がつくリスクが高いです。

 

青山

確かに蚊やゴキブリ用スプレーはほぼ確実に仕留められます。熊で効力試験を重ねるのも難しいです。

 

⑤ 専門性が高く、ノウハウも簡単ではない

 

熊スプレーは、安定して長距離を噴射するための調整や故障率ゼロのバルブ、缶の耐久性・気圧管理など、取り扱っている殺虫剤スプレーとは全く違う技術領域になります。

 

社内に新しい専門部署を立ち上げる必要があるけれど、それほど市場規模がないため利益を出すのが難しくなります。

 

また、唐辛子成分は食品扱いで殺虫剤ラインとは法規が異なるため、工場に新ラインを立てる必要があります

 

青山

アース製薬は過去20期以上連続増収しています。このタイミングで国民を守るために立ち上がると企業イメージは高まりそうなのですが。

 

国が補助金を出せば可能性は高まりそう

 

国産熊スプレー

 

「大企業が熊スプレーを作らない理由」がいくつかわかりました。販売金額についてもAIに試算させてみたら、おおよそ5000~7000円になるとのことです。

 

ここで思い出したのが、新型コロナのときのマスク騒動。

 

新型コロナ危機の2020年、経済産業省は「国内でマスクの生産設備を導入する企業に補助金を出す方針」を示し、1製造ラインあたり3000万円、高度な設備を要する先進的事業には上限2億円の補助を実施。

 

それに応じた大企業が、シャープでした。

 

引用:【amazon】シャープ公式 日本製 不織布マスク

 

なので、日本政府が「熊スプレー普及政策」を始めて国主導で補助金を出すなどをすれば、「新規ライン投資の回収が確実」になり大企業が参入しやすくなります。

 

また合わせて国が熊スプレーを「熊対策用品の標準装備扱い」にして安定した公共調達枠を作り、年間数十万本規模の需要を生み出すと、大手の参入はかなり現実的になります。

 

青山

警察が対熊用以外に「対暴漢用」としても使えば、年間需要は高まりそうです。

 

2025年の熊による死亡者は十数名で、人身被害は約200件。新型コロナの全国レベルに比べ、熊は発生地域も限定的で、アーバンベアが増えるのは大凶作のときくらい。

 

熊被害が毎年発生し、熊出没エリアが都心などの人口密集地に近づいていくなどすれば、補助金が出るようになり、大手が熊スプレーを作るようになるのではと思います。

 

 

大手による国産熊スプレーについて色々と考察しましたが、一番良いのは「熊と人との共生」。

 

山の利用・整備状況を見直し、熊を引き寄せる柿などの作物や生ゴミの管理を徹底し、熊を人里に引き寄せない環境をつくる。

 

国産の熊スプレーが登場するかどうかは、あくまで「人の安全を守るための選択肢が増える」という話で、本来の理想は「熊スプレーを使う必要がない状態を社会全体でつくること」。

熊を追い込まない、熊の社会と人の社会で理想的な距離感を保てることが、目指すべき「本当の安全」なのだと思います。

 

 

青山
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