春になって暖かくなり、蚊やいろいろな虫が飛び回るようになってきました。
蚊対策のひとつで有効とされているのが、LED誘虫灯。虫が好む光を出して虫を引き寄せて、電撃ショックで殺すアイテムです。
ただ、家の軒先・庭などで使用するならわかりますが、自然豊かな場所でこれを使うと生態系に影響を与えかねないのが心配です。
「電気ショック機能が付いていない、虫を殺さない誘引機能のみのランプ」があれば、たとえば夜にテントから離れたところに設置するだけで無駄な殺生をせずに就寝時の蚊・虫対策ができます。
適した商品があるのかどうか、探してみました。
目次
パナソニックが殺虫機能の無い商品を開発していました。
ありました。パナソニックが開発した「ムシキーパー」。夜、虫が屋内へ侵入しないように対策できる、殺虫機能の無いLED誘虫器です。
開発の背景には、SDGs達成に貢献するパナソニックの企業体制があります。SDGsの15番目「陸の豊かさを守ろう」という社会課題から、陸上生態系の保護・回復を目指して開発されました。
虫を誘い寄せる「誘虫指数」は、ダウンライトに比べて250倍、電撃殺虫機に比べて1.8倍。
強力な紫外+⻘色LEDで虫を引き寄せてくれます。
ただ、残念なことに建築設備の照明器具にあたるため携帯性がなく持ち運べません。スポーツ施設や店舗・倉庫用として設計されています。
電撃LED誘虫ランプを改良して虫を殺さない方法を考えてみた
携帯型のLED誘虫ランプで電撃機能が無いものを探してみましたが、私が探した範囲では殺虫機能ありのものばかり。
ふと、ある考えが頭をよぎりました。
引用:【amazon】Bush Craft ブッシュライトポーチ
ランタンシェードは、直線的な光を放つLEDライトやヘッドライトを中に入れて光を拡散しランタン化するというもの。
LED誘虫ランプをこの中に入れれば虫を殺さずに集めることができそうです。
ただ、このブッシュライトポーチの直径サイズは75mm。コンパクトな誘虫ライトで直径88mmあたりなのでポーチの中に入りません。
TERAOKA
フィルムマスキングテープ 透明
このフィルムマスキングテープは150度の耐熱性があります。これを誘虫灯の電撃機能部分に巻けば、虫を中に入れずに集めることができます。
富士見産業
Field to Summit モスキートガードランタン
LED誘虫灯は「蚊」対策としては効果があまり無い説
ここまでいろいろと調べておいて、気になるレビュー・研究結果を見つけました。
まず一般的なLED誘虫灯の商品レビューには、「蛾(ガ)やコバエは捕まえられても、蚊が捕まえられない」という感想が多かったです。
どうも、蚊に対しては光よりも温度が重要になっているようで、鈴木健二教授が研究された「ヒトスジシマカの行動に対する温度効果」の論文によると、蚊は37~39℃前後の熱源に反応して接近しているそうです。
結論:虫を殺さないLED誘虫灯は自作で、蚊対策には虫除けを
LED誘虫灯が蚊も引き寄せてくれるならキャンプで大活用するなと思いましたが、残念ながら対象外だったようです。(※数は少ないですが誘われる個体もあります)
ただ、蛾(ガ)が苦手な人にとってはLED誘虫灯は効果ありです。殺虫機能をなくしたい人は耐熱テープを貼るなどして対処してください。
蚊については今年も、業務用の赤い蚊取り線香「パワー森林香」&「天使のスキンベープ」や「サラテクトリッチリッチ」で乗り切ろうと思います。詳しい使用レビューはこちらです。
富士見産業
Field to Summit モスキートガードランタン
TERAOKA
フィルムマスキングテープ 透明
アース製薬
サラテクトミスト リッチリッチ30