電車や新幹線・フェリーでの長時間の移動。テント泊・山小屋泊・車中泊をする時の長い夜。雨天時の停滞。登山は移動時間や空き時間・待ち時間がけっこう長く、1人では時間を持て余しがちです。
ひと昔前は寝るか音楽を聞くかがメインでしたが、現代はスマホという便利なアイテムがあります。せっかくの登山、いつものようにゲームをするのではなく山岳小説で登山気分を更に高めると、山の自然を文学的側面からも味わう事ができます。文庫本の重さはだいたい160gですが、電子書籍なら0g。何冊ダウンロードしても重さに影響はありません。
今回はAmazonの「登山・ハイキング」ジャンルの売れ筋ランキング から、特に評価が高く読みごたえがありそうな作品をピックアップしています。ぜひ山のお供にご活用ください。
(※ amazonランキングは1時間ごとに更新されます)
(※ 評価・レビュー数は2017年8月のデータです)
【1人登山中の時間つぶしに読みたいおすすめの山岳小説】
定本 黒部の山賊 / 伊藤正一
星5.0 レビュー66件
北アルプス最奥部・黒部原流域を開拓し山小屋を築いた伊藤正一氏の体験談。山賊と称された山で暮らす人達との交流、北アルプス登山黎明期の話、山の怪異の話など、まるで当時の黒部奥地にいるような気持ちにさせてくれる山岳名著。初版は1964年。山小屋でのみ購入できた幻の名作が2014年に再刊行されました。
星4.5 レビュー35件
2002年にヒマラヤから奇跡の生還を果たした登山家・山野井泰史と妻・妙子。衝撃的な生還を機に、自らのクライミングの半生を振り返り、難ルートから挑んだ高峰への思いを綴った作品。「挑戦する人」におすすめの山行記録ノンフィクションです。
星4.0 レビュー72件
秋田のマタギ・各地の猟師・山で暮らす人びとから、実話として聞いた山の奇妙で怖ろしい体験談集。これを読んで感性を高めれば山で奇妙な体験ができるかも。
ドキュメント単独行遭難 / 羽根田治
星4.5 レビュー14件
年々増加している単独登山遭難。山岳遭難関連書の第一人者・羽根田治氏が単独行遭難の実例を詳細にレポート。過去の遭難事例を検証する事で、単独行を楽しむためのリスクマネジメントが学べます。安全第一のソロ登山者におすすめの一冊。
青春を山に賭けて / 植村直己
星4.5 レビュー57件
言わずと知れた山岳名著。五大陸最高峰登頂・南極大陸犬ゾリ単独横断を果たした冒険家・植村直己の世界放浪記。今から50年前、まだ海外旅行すら珍しかった時代に単身冒険へと出かけ、海外で資金稼ぎの労働や登山許可交渉をし、数々の名峰に登頂する。装備や情報など現代登山の恵まれた環境と異なる中、個人のひたむきな努力で苦難を越える様子に心がしびれます。
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【映画化・ドラマ化された、登山の名作電子書籍】
劒岳〈点の記〉 / 新田次郎
星4.0 レビュー31件
人跡未踏の神の山と恐れられた劒岳(つるぎだけ)。正確な地図をつくるため剱岳の山頂に三角点設置の命令を受けた測量官・柴崎芳太郎。過酷な悪路と悪天候、かさばる器材の運搬、地元の反感などの困難と闘いながら、山頂を目ざす一行。時を同じくして劒岳の初登頂をめざすアマチュアの日本山岳会隊との競争。明治時代の登山スタイルが緻密に描かれ、小説も映画も傑作と評されています。
星4.0 レビュー30件
奥秩父の山小屋を舞台にした山岳ヒューマンドラマ。松山ケンイチ主演で2014年に映画化もされました。原作の小説版は映画とは設定が異なっていたり映像化されていない部分もあります。章ごとに分かれた短編スタイルなので読みやすいです。映画は見たけど小説は読んでいないという人におすすめ。
星4.5 レビュー18件
明治28年、正確な天気予報のために冬の富士山で気象観測を始めた野中到と、その夫を命がけで支える妻・千代子のノンフィクションドラマ。献身的な愛情と勇気をもった明治女性の姿を描いた傑作。2014年にNHKで映像化。主演は松下奈緒さんです。
[まとめ買い] 神々の山嶺(ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
星4.5 レビュー32件
遭難時の食料を切り詰めるシーンがネットで有名な作品。夢枕獏氏の原作小説 版の方が重厚で味わい深いのですが、原作は上下巻で長いので、読みやすくまとめられたマンガ版をピックアップしました。登山家・羽生丈二が前人未到のエベレスト南西壁冬期無酸素単独登頂に挑む姿を「ジョージ・マロリーは本当にエベレストに登頂したのか?」という登山界の謎を絡めてミステリーサスペンス調に描いた作品。2016年に「エヴェレスト~神々の山嶺」で映画化し、話題になっています。
岳(1) (ビッグコミックス)
星4.5 レビュー73件
登山マンガを紹介するならマンガ大賞や文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞を受賞した「岳 みんなの山」もピックアップしたいと思います。北アルプスの槍穂高山域で活動する山岳救助ボランティア・島崎三歩を主人公に、県警の山岳警備隊関係者との交流・山を訪れる人々の人間ドラマを描いた作品。山の豊かさ、様々な人生、命のはかなさと尊さなどが1話完結型で描かれ、読みやすいです。山コーヒーを流行らせた立役者は間違いなく三歩だと思います。(私も影響を受けています)
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なお、現在amazonではkindleUnlimited無料お試しキャンペーンをやっています。キンドルアンリミテッドは、無料指定された書籍・雑誌が読み放題という月額980円のサービスです。30日間無料でテストできるので、使い勝手をご確認頂ければと思います。私もこのサービスを利用していて、無料お試しを使ってから継続しています。退会がめんどくさい日本の企業と違って、amazonなので視聴解除も簡単です。
登山系雑誌でいえば、山と渓谷(1000円前後)の過去号、PEAKS(ピークス/1000円前後)、GOOUT(ゴーアウト/680円)やランドネ(880円)、ガルヴィ(815円)の過去号もアンリミ対象、「ヤマケイ山学選書 ひとり歩きの登山技術」などのハウツー本も対象になっています。もちろん、登山雑誌だけでなくビジネス書やマンガ・趣味に関する本などもたくさんあるので、本好きな人にはおすすめしたいサービスです。
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【電子書籍を読む時はスマホの電池切れにご注意ください】
以上、「山の待ち時間で読みたい山岳小説ランキング」でした。
なおスマホの電池・バッテリーは山では超貴重です。電子書籍を読むなら予備のモバイルバッテリーはかならずご用意ください。私は軽量小型・安価で2回半充電可のアンカーアストロE1 を使っています。2泊3日行程で問題なく使えました。日程がもっと長くなるのでしたら大容量のものをお選びください。
Anker Astro E1(5200mAh)【スマホ約2回半充電】
重さ:204g
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重さ:375g
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