第一次世界大戦で山岳砲兵が山越えをする画像をツイッターで見かけました。
第一次世界大戦時の山岳砲兵、人間の限界に挑戦してて好き。 pic.twitter.com/4m7fROveX9
— ぶりき (@buriki700) November 30, 2020
Soldiers getting a piece of artillery on a mountain peak in the Dolomites during World War 1. pic.twitter.com/kZS5DlCp82
— The Great War (@WW1_Series) January 19, 2017
山砲(さんぽう)は野砲より軽くて分解できるとはいえ、重さは一式で550kgくらいあるようです。
現代のようにゴアテックスや速乾シャツ・高性能なクライミングギアなどが無い時代に、大人10人分を引っ張り上げながら雪山の崖を登っていくなんて凄まじい登山力です。
「山岳兵」と聞いて思いつくのは、イタリアの「アルピーニ」。幼い時から山で暮らす山岳エリートだけで構成されている部隊で、第一次世界大戦にてオーストリア=ハンガリー帝国相手のアルプス北東部の山岳戦「雪と氷の戦争(Guerra_Bianca)」で英雄的な活躍をしたそうです。
BIALETTI(ビアレッティ)
直火式 Moka Alpina
追記:さらにすごい山岳兵を見つけました
さらに衝撃的な写真があります。こちらです。
"Do you even lift?"#WW1 #WWI #FWW #GreatWar #History #MilitaryHistory #Alpini #Artillery #Alps pic.twitter.com/Yxfiv3vQmc
— Nicolai Eberholst (Pike Grey 1914-1918) (@PikeGrey1418) May 21, 2019
山砲を一人で担いでいます。
先程の画像の山砲よりちょっと小さく、「四斤山砲(よんきんさんぽう)」が近いと思うのですが、それでも重さは200kgほどあります。
■Wikipedia 四斤山砲
https://ja.wikipedia.org/wiki/四斤山砲
登山のベテランの歩荷(ぼっか)さんでも担ぎ上げて歩けるのは100kgくらい。後ろでもう一人が支えているトリック写真なのではないかと思ってしまうような画像です。
歩荷を題材にした小説といえば
「孤高の人」や「剱岳点の記」など多くの山岳小説を書いている新田次郎氏は、「強力(ごうりき)伝」という歩荷を題材にした小説も書いています。
標高2932mの白馬岳山頂に展望図指示盤(風景指示盤)を担ぎ上げた強力の実話がベースになっていて、盤の重さは50貫(約187.5kg)の部分が2つ、30貫(約112.5kg)の部分が2つの合計600kg。
この強力と同じレベルなら約200kgの山砲を持ち上げられるので、さきほどの写真はフェイクではないかもしれません。
強力伝・孤島
新潮文庫 著:新田次郎