キャンプで美味しいコーヒーをふるまって良いところを見せたい人のために、おすすめの道具・提供方法・淹れ方をご紹介します。
以前、キャンプでコーヒーを振舞ったのですが、「味」と「スピード」重視で作ったらリアクションがいまひとつでした。
美味しいという感想はもらったけれど何か盛り上がりが足りない。相手の反応で、ふとあることに気づきました。
いわゆる「視覚で味わう」というやつです。
高品質な味のコーヒーを提供するのも重要ですが、キャンプの場においては「非日常の特別感」を加えるのはより重要です。
家のコーヒーやコンビニのコーヒー、スタバのコーヒーとも違う雰囲気で、コーヒーを提供する。キャンプならではの道具でコーヒーを淹れて提供工程にひと手間を加えれば、キャンプならではのスペシャルな「心の一杯」をふるまうことができます。
必要なアイテム例・手順をご紹介します。
準備するもの① コーヒーを提供するための作業台
CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)
CSクラシックス FDリビングテーブル 110
抽出作業を段取りよくスムーズに行うため、また、見た目の特別感を見せるために「コーヒー専用テーブル」を用意します。
作業スペースが狭くなるとごちゃごちゃとするので、幅110cmくらいはあったほうがいいでしょう。
今回、柄はウッド調で統一します。キャプテンスタッグCSクラシックス FDリビングテーブルは耐荷重30kgで収納もコンパクト。価格もウッドテーブル系にしてはお手頃です。
準備するもの② ドリップスタンド・ドリッパー・サーバーを2基用意
遠藤商事
18-8 コーヒードリップスタンド
魅せるコーヒーに欠かせないのがドリップスタンド。私自身は「コーヒースタンドを使うと熱が逃げてコーヒーが冷める」という理由で消極的なのですが、今回は視覚効果を優先。これで「美味しさ」を演出します。後述する器具を使うために、ドリップスタンドは高さ調節ができるものを選びます。
HARIO (ハリオ)
V60コーヒードリッパー オリーブウッド1~4杯用
HARIO(ハリオ)
V60 ドリップケトル ウッド シルバー
ドリッパーとお湯をそそぐケトルはお好みで選んで頂いてかまいませんが、できればこの2点はブランドを合わせて統一感をもたせたいです。
ウッド調に合う、ハリオのV60オリーブウッドとV60ウッドシルバーケトルあたりがおすすめです。
そして、コーヒーサーバーにこれを使います。
CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)
パーコレーター 18-8
キャンプコーヒーの代名詞的存在・パーコレーターです。本来の使い方ではなく、中にある循環器具を取り出してコーヒーサーバーとして利用します。
一般的なガラス製のサーバーを使わないのは、抽出後のコーヒーを焚き火のそばに置いて保温するため。
キャンプで大人数に振舞う場合、作ったコーヒーがすぐに冷めていくのが難点です。パーコレーターなら頑丈なので焚き火のそばにそのまま放置が可能。あつあつのコーヒーを提供できます。
これらを2セット用意すれば、6人~8人くらいを相手にコーヒーを提供しやすく、見栄えも良いです。コーヒーは色んな淹れ方がありますが、ハンドドリップがゴミ処理の簡易さ・連続抽出の手軽さなどの効率面で優れています。
なお、焚き火で加温しすぎるとコーヒーが煮詰まって美味しくなくなるので注意が必要です。(それもまた「焚き火コーヒー」の醍醐味ではありますが)
準備するもの③ 大量の湯を確保するためのケトルや魔法瓶など
Coleman(コールマン)
ファイアープレイスケトル 1.6L
THERMOS(サーモス)
ステンレスポット 1.5L
大人数にコーヒーをふるまうために、大量の湯の確保が必要です。冷水を焚き火で沸かすとかなり時間がかかるため、魔法瓶に熱湯を常備しておきます。
1人当たり160ccとして、8人分で1280cc。1.5Lポットに湯を入れておけば提供がスムーズになります。
秋冬は特に冷え込んで「すぐに熱いコーヒーが飲みたい!」となるので、ポットでの熱湯キープは役立ちます。
Iwatani(イワタニ)
カセットフー マーベラスII
できればカセットこんろを用意しておきたいです。焚き火で沸騰させるのは時間がかかり、保温も加減が難しいです。安定した火力はスピーディーなコーヒー提供の必需品です。
カセットフー・マーベラスはキャンプ用カセットコンロとして人気の機種。カバーがあるので耐風性に優れ、沸かしやすいです。
Hilander(ハイランダー)
ステンレスウォータージャグ
CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)
マルチスツール CSクラシックス
水回りの状況によっては、ステンレス製のウォータージャグとジャグ置き用のウッドスツールも欲しいです。ウッド調で揃えると、さらに見た目の統一感が高まります。
準備するもの④ コーヒー豆は挽いた粉の状態と豆のままとの2種類を用意
Kalita(カリタ)
All Clear Bottle 750ml
持っていくコーヒーですが、粉と豆の両方を持っていったほうが無難です。比率は粉8:豆2です。
これまでの経験上、手挽きコーヒーミルで大人数を相手に振舞うのは時間がかかって大変です。
引用:【amazon】キャプテンスタッグ コーヒーミルハンディータイプ UW-3501
最初は「豆挽くの楽しい!」と喜んでもらえても、1分くらいで「疲れた、もういい」と言われがちです。
コーヒー豆を挽いて楽しむのはちょっとしたアトラクション用として考え、基本は「粉」の状態で持っていくのがベター。ガラス製のキャニスターなら中が見えて視覚効果も狙えます。
コーヒーは3種類ほど用意すると味比べができ、オリジナルブレンドも作れて楽しいです。ブラジル、モカ、マンデリンなどベクトルが異なるものを揃えるのがおすすめ。銘柄や産地の手書きラベルを貼るとおしゃれです。
FIELDOOR(フィールドア)
木製スパイスボックス
砂糖やシナモンなどの香辛料はスパイスボックスに入れるのもおしゃれです。
準備するもの⑤ コーヒーを注ぐカップにも気を配る
CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)
モンテ ダブルステンレスマグ
コーヒーを飲むカップも用意するのなら、できれば真空二重構造のダブルマグを用意したいです。
こういうシェラカップはアウトドア感があっておしゃれで直火で再加熱も可能なのですが、飲むときに口元がめちゃくちゃ熱くなります。
ダブルマグならカップ本体を持っても熱くなく、口元も熱くなりにくく、コーヒーの保温性もそこそこにあります。
引用:【amazon】キャプテンスタッグ モンテ ダブルステンレスマグ
キャプテンスタッグのモンテマグは二重構造で1000円台のお手頃価格でカラーリングも8種類。スタッキング(重ねて収納)がしにくいので人数分持っていくとかさばりますが、コスパの良いマグです。
二重断熱紙コップ 240ml 黒ふた付
マグの予備として紙コップを準備しておくと便利です。二重構造の紙コップは手に持っても熱くなりにくいのでおすすめ。蓋つきのものは飛んでくる焚き火の灰も防げます。
見た目的にコンビニコーヒーとの差がつけづらくなりますが、衛生的で利便性に優れていますしドリップ後のドリッパー受けとしても使えます。紙コップに高級感を持たせたいなら、レザースリーブなどがおすすめです。
PORCO ROSSO(ポルコロッソ)
レザーコーヒースリーブ 日本製
準備するもの⑥ その他の小道具にも気を利かせる
山下工芸(Yamasita craft)
北欧コーヒーマドラー ビーチ
ここまで揃えておいて割りばしでコーヒーを混ぜるのは避けたいです。マドラーも専用のウッド系を用意します。
Sugar land
コーヒーメジャー 5g
メジャースプーンもウッド調で揃えると美しいです。抽出時の粉の量は安定させたいので計量できる専用スプーンを選んでください。
ウッド系フィルターホルダーもあれば、さらに完成度が高まります。
竹コーヒーフィルターホルダー 円錐型
HARIO (ハリオ)
V60用ペーパーフィルター 02W 1~4杯用
コーヒー機材をすべて揃えた値段は?
ご紹介した器具をすべてそろえると、10万円くらいになります。(コーヒー豆代を除く)
だいぶ前に「人は見た目が9割」という本が話題になりましたが、万人受けするためには「キャンプコーヒーも見た目が9割」なのではないかと感じています。多くの予算が必要になりますが、これだけ揃えれば非日常感が味わえる「満足度の高いキャンプコーヒー」が提供できます。
tent-Mark DESIGNS(テンマクデザイン)
アウトドアクッキングエプロン
注意点と、まとめ
注意点として、「コーヒーは数杯飲むと胃が疲れる」という欠点があります。
これだけのギアを揃えてコーヒーしか作らないのはもったいないので、ホットワインやホットウイスキー、インスタントのスープや味噌汁・おしるこも提供できるようにしてホットビバレッジマスターとして立ち回るのが良いと思います。
以上、青山が考える「美味しいキャンプコーヒーのための道具考 ~見映え編~」でした。一度に器材を集めると大変なので、少しづつ揃えて頂ければと思います。理想のキャンプコーヒーのご参考にして頂ければ幸いです。