yahooメールの受信トレイに山岳保険「山大好きプラン」の案内が届いていました。セットプランは3種あり、月額330円のスモールセットは遭難捜索費用で100万円が保証されます。
山岳保険といえば、やまきふやモンベル、jROなどいろいろあり、ヤフーの「山大好きプラン」はパッとしない微妙な山岳保険という認識でした。しかし、よく読むと保険内容のカスタマイズが可能。
保障内容を救援費用のみに特化すれば、月額80円で捜索500万円補償が組めます。
遭難したときのヘリ費用・救助費用だけはどうにかしたいと思っている人にとって魅力的な内容です。詳しくご紹介したいと思います。
目次
山大好きプランで不評だった「Yahoo!プレミアムの入会」は不要に
2011年くらいには登場していた山岳保険・山大好きプラン。不評だったのが月額462円(税抜)の「Yahoo!プレミアム」の入会が必須だったということ。
ヤフオクなどをしていればプレミアム会員にすでに入会済みだったかもしれませんが、保険に入るためにわざわざ月額500円を払い続けるのはもったいないです。
ですが、2016年7月4日にヤフーウォレット登録のみで加入できるようになりました。
ヤフーウォレット使用料は月額無料。クレジットカードまたはYahoo! JAPANが指定する銀行からの引き落としを支払方法として登録するだけです。素晴らしい改定だと思います。
山で遭難してヘリが飛んだときの平均費用
登山で遭難すると、捜索にヘリが飛ぶことがあります。1回飛ぶだけで100万円くらいと言われています。
2017年8月のNEWSポストセブンの記事「山岳遭難時の救助費用はいくらかかる? 手がかりないと膨大に」ではこのように書かれていました。
警察、消防、自衛隊のヘリは無料(注1)だが、民間ヘリは当然有料。救助費用は遭難者が負担することになる。
(中略)民間ヘリの東邦航空(注2)の場合、捜索・救助料金は1時間あたり46万5000円。遭難現場が明確にわかっていれば、救助が1時間前後で完了するとして、費用は50万~80万円ぐらい。しかし、行方不明などで広く捜索しなければならないときは時間もかかり、費用もかさむという。
NEWSポストセブン「山岳遭難時の救助費用はいくらかかる? 手がかりないと膨大に」より引用
注1:一部有料化の動きあり
注2:2002年に山岳遭難救助から撤退
ただ、実際のところは警察のヘリが飛ぶことが多いので、ヘリ費用の請求はかからないケースが多いようです。公的機関の一次捜索で見つからず、その後の民間救助隊・捜索隊による二次捜索でかかる費用が多額となるようです。
公的機関の人員以外に、民間も含めて大規模な捜索・救助活動が行われた時には、人件費や日当のほか、その人たちの装備費・保険料・交通費・食糧費も払わなくてはならない。
(中略)捜索・救助費用総額は100万~300万円とも」(笹垣氏)
遭難したおおよその場所がわかっていた場合、比較的早く救助されたとしても30万円くらいかかります。
なお、遭難者が遺体で発見された場合でも捜索費用は請求されます。大切な人が亡くなり悲痛な思いでいる遺族に、さらに200万円前後の請求が届くこともありえます。家族にお金の負担をかけないためにも、山岳保険の加入は検討するべきだと思います。
月額80円で捜索費用500万円補償を設定する方法
では、さっそく月額80円で救援者費用等保険金を500万円にする方法をご紹介します。
まずは、Yahoo!保険トップ > ちょこっと保険 > 山保険プラン(登山保険)のページから、スモールセットの「申し込む」をクリックします。
「1.補償開始日をご選択ください」で希望の日にちを選び、「2.お申込みにあたり、次の質問にお答えください」に答え、「3.特に重要な項目【告知事項】にお答えください」も答えます。保険金額の確認だけしたい人は適当に入力してください。
加入タイプを「本人型」で選び、基本の補償内容で傷害入院・通院を入院1日あたり500円の最低補償に変更し、「傷害入院のみ補償」をチェックします。
そして、オプションの携行品損害を10万円から補償なしに変更し、救援者費用を100万円から500万円に増額します。
これで、月額合計保険料80円のプランの完成です。
年間にしても960円。500万円の救援費用は、やまきふで年間4000円、モンベルが年間3190円以上など。かなり破格の金額です。
加入にあたっての注意点・デメリットなど
ただ、残念なことに注意点があります。
「補償対象外となる運動等」に「山岳登はん」があるんです。これは、ピッケルやアイゼン、ザイル、ハンマー等の登山用具を使用する山登りや、ロッククライミング(登る壁の高さが5m以下のボルダリングは含まず)をいいます。
なので、冬山でアイゼンを付けて登る登山などは保険対象外になります。ザイル(ロープ)を使う沢登りもNGだと思われ、無雪期などの登山限定となります。
また、「過去3年以内に5万円以上の傷害保険金を請求または受領したことがない」という事項も必要です。プロレーサーやプロボクサーなど危険な職業に就いている人も保険に加入できません。
また、yahooウォレット払いで気軽に申し込みできるメリットはありますが、「お申し出がない限り自動継続します」というデメリットもあります。登山しない時期が長期間に及ぶ場合は一旦解約するのを忘れないようご注意ください。
救援費用だけ気になる人に最適の保険です
月額保険料80円で救援費用500万円。「傷害死亡などは他に入っている生命保険などでまかなえるので、救援費用だけどうにかしておきたい」という人にとっては最適のプランなのではないでしょうか。
追加で、最近流行りの「日常生活賠償」(自転車で歩行者に接触してケガをさせた、スノーボードで滑走中に子供と接触して骨折させた、ベランダから花びんが落ちて他人の車にキズをつけた、子供がお店の商品を落として破損させた、など)を「3億円補償」設定でつけたとしても、月額250円です。
パッとしない保険という印象がありましたが、この商品内容は魅力的だなと感じました。救援費用が心配で保険料を安くしたい人は検討材料にして頂ければと思います。
■ちょこっと保険 「山大好きプラン」
https://insurance.yahoo.co.jp/member/pr_cho/plan/mount.html
(※注:とくに保険会社から紹介料をもらったりはしていません。念のため)
(保険内容は2020年8月1日調べ。内容や金額は変更される可能性があります)