先日、SNSで牛に縞模様を書いて防虫効果を高める研究結果が話題になっていました。

このシマウマの縞の防虫効果は2012年頃に発見され、2016年にイグ・ノーベル物理学賞を受賞。
2019年に日本の研究チームが実験した論文があったので、英文を訳して読んでみました。
コダマ
パワー森林香 携帯防虫器セット
登山での虫よけといえば、林業関係者御用達の赤い蚊取り線香・パワー森林香。
果たしてシマシマ対策は虫よけ予算の節約になるのでしょうか。
目次
日本の研究結果の論文について
日本の研究チームが2019年10月に発表した論文はこちらで読めます。
■PLOS ONE「Cows painted with zebra-like striping can avoid biting fly attack」
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0223447
端的にまとめると、
・黒と白のストライプ塗装された牛は、普通の牛に比べて噛まれる数が少ない
・110~130回噛まれていたのが50回に減った。
・縞模様が狭いほど効果が高い
・塗装ラッカーの臭いの影響ではない
という感じ。シマウマの縞々には意味があったんですね。

先住民族のボディペインティングの虫除け研究結果もあります
引用:wikipedia「ボディアート」 photo by:Revirvlkodlaku
牛ではなく人間に転用したら、で思いつくのが先住民族などのボディペインティング。
こちらに関しても研究結果が出ていて、シマウマと同じ虫除け効果があることがわかっています。
■Royal Society Open Science「Striped bodypainting protects against horseflies」
https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsos.181325

縞模様・ゼブラ柄の登山ウェア・帽子を探してみた
効果があるなら、登山用のハットなどで採用すれば虫刺されの被害を軽減することができます。
登山で使えそうなゼブラ柄のウェアをネットで探してみると…


ゼブラ柄自体、街用として認識されているからかアウトドア仕様のものがなかなか見つかりません。
近いもので、登山・アウトドア向けのネックウォーマー・Buff(バフ)で白黒配色のものがありました。
Buff(バフ)
windproof camouleoni black printed
Buff(バフ)
COOLNET UV NATIONAL GEOGRAPHIC KITENGE MULTI
Buff(バフ)
ORIGINAL UV+ PHYS BLACK

キャンプのブランケットでゼブラ柄は使えそう
なお、ブランケットなら白黒がはっきりしたデザインのものがいくつかあります。

PENDLETON(ペンドルトン)
Oversized Jacquard Towels
SPIDER ROCK 177×101
PUTIAN
メリノウールブランケット 吸湿·速乾·防臭 160x220
【まとめ】虫よけスプレーをメインにしてゼブラは補助的に使うのが良さそうです
ゼブラ柄のアイテムがないか色々と探しましたが、改めて研究結果を見て、ふと思い直しました。

パワー森林香は強烈です。火を点けてザックやズボンにケースを取り付けると、配合されたディートの効果で強力なバリアーを張ることができます。

ただ、こういった線香タイプは火をつける手間やケースの灰処理、立ち消えや交換作業が面倒です。
なので、最近は最高濃度ディート配合で最強の虫除けスプレーと称されているサラテクトリッチリッチを愛用しています。
多少タバコ臭いのですが、こちらも虫刺されをほぼ0にしてくれます。汗をかいて成分が流れたなと思ったら、シュッと重ね掛けができるのが楽です。
登山中の虫刺されや虫のつきまといで集中力が乱され、道迷いや足をすべらせての滑落につながれば大きな問題となります。
ゼブラ模様での牛の虫除けは飼育コストの削減につながりますが、個人の登山においては虫除けスプレーなどにコストをかけてゼブラ効果は補助として使うのがいいのではと思います。
アース製薬
サラテクト リッチリッチ
