
有識者がニュースや社会問題などについて語るNHKの番組「視点・論点」。
2024年7月22日放送分は、七大陸最高峰登山者で登山ガイドの山田淳さんが出演され、富士山の問題について語っていました。
弾丸登山対策で通行規制ゲートが設置され、注目されている富士登山。登山客増加による安全対策・ゴミの環境問題など課題が山積しています。
山田淳さんはどんな提案をされたのか、番組を見逃してしまった方のために内容を簡潔にまとめました。
目次
NHK視点・論点「どうなる富士登山」の内容と要点
10分番組なので深く掘り下げることはなかったのですが、山田さんが現在の富士登山で懸念している点や提案はこんな感じでした。
・悪天候の富士登山は命に関わる、一定以上の風速・雨量を記録したら撤退を促す施策が必要だ。
・富士山の登山者は昨年22万人。海外の名峰は制限をかけて数万人程度なので、より厳しい人数制限などの施策が必要だ。
・山頂でのご来光は夜間登山による渋滞や事故の発生要因となる。また、山頂は雲がかかってご来光が見れないことが多く、8合目付近の山小屋の方が条件が良い。「山小屋でのご来光」を標準的な富士登山にすれば渋滞の緩和・安全登山につながる。
・富士登山者の多くは登山装備が十分でなく、山頂での寒さ・風・雨をしのぐには不適切。装備についてもっと周知が必要。
・外国人観光客は納税していないため救助費用は国民負担となる。海外の登山にならって、外国人は登山保険に加入することが条件とする施策が必要だ。
・富士山は温暖化の影響などで10月頭まで積雪しなくなったので、登山期間を7月1日から9月30日までに延長して混雑の緩和につなげる。
・吉田口のゲート設置で弾丸登山客はほぼいなくなった。通行予約も上限の3000人に達し、混雑緩和・安全面・環境面に効果があったと見られる。
・現在通行規制を行っているのは山梨県だけ。静岡県の富士宮口は道が狭いため大勢の人が集中すると混雑が発生する恐れがある。すべての登山口で通行規制行うのが今後の課題だ。
・通行規制に徴収コストがかかり過ぎている。通行料約3億円の半分が徴収費用になる予測のため、山小屋宿泊費との合算などで徴収コストを下げる仕組みが必要だ。
・世界遺産の富士山なので徴収行為は県でなく国レベルでの担当を検討すべきだ。
・国土交通省の外局である観光庁を「観光省」として独立させて強い権限を持たせ、富士山をはじめとする国内の世界遺産の有効活用を考えるべきだ。

さすがツイッター(X)でもわかりやすいポストをされている山田淳さん、納得の提案でした。
■山田淳さんのX(ツイッター)
https://twitter.com/atsushi58
8合目山小屋でのご来光は確かにおすすめ

私自身、富士山でのご来光は8合目の山小屋近辺で拝みました。
厚い雲に覆われていたのであきらめていましたが、雲の境から少しの間ご来光が差し込みました。
無理して山頂に行っても見れなかったかもと考えると、8合目でのご来光は見られる確率が高いうえに体力の温存にも良いので確かにおすすめだなと思います。
山田さんの富士山登山道具レンタルサービス

引用:やまどうぐレンタル屋 ![]()
今回の「視点・論点」で登壇者となった山田淳さんは、登山用品レンタルの「やまどうぐレンタル屋」を運営されています。
富士登山で充実した装備を整えようとしたなら、登山靴とレインウェアだけで3万円を越え、ストックやリュック・ヘッドランプなどを足せば4万円以上になります。
山田さんの「やまどうぐレンタル屋」は、6点セット1泊2日を12400円でレンタルされています。装備品は宅配で自宅に届き、レンタル日数は登山した日だけでカウントし、富士山を降りた5合目で返却OK。
キャンセルも全額返金というユーザーに配慮したサービスなので、富士登山の装備が整っていない人は利用をおすすめします。

子供用レインウェアも、ミズノやモンベルの登山品質のものが1泊2日2290円で借りられます。
「これまでの富士登山」と「これからの富士登山」の時代の境にいる
気軽に弾丸登山で富士山に登れたのはもう過去の話なのだろうと思います。
電車の中でタバコが吸えなくなったように、みどりの窓口が廃止されていったように、「予約制で登る」のがこれからの時代の富士登山なのだろうと思います。
2013年に富士山が世界遺産に認定された時点で、昔ながらのやり方が破綻するのは必然だったのかもしれません。
富士山の環境を守るためにも予約制のシステムを受け入れ、ルールの改正を繰り返して環境負荷や人的負荷を軽減し、持続可能な富士登山を目指すのが良いのではと思います。

もう少し子供が大きくなったら、予約して富士登山に臨みたいと思います。











