引用:【amazon】arc'teryx ベータAR ジャケット
定価:¥75,900 (税込)
登山界のハイブランドとして有名なアークテリクス。デザイン・素材・質感・機能面にすぐれ、高価格設定なのが納得できるクオリティの商品を展開しています。
そんな高級ブランド・アークテリクスのジャケットを羽織って、パンツを安価なワークマンのフィールドコアなどで合わせたりしたら何となく違和感をおぼえてしまいます。
この気持ちのことを心理学の言葉で「ディドロ効果」というそうです。
どういう内容なのか色々調べてみました。
ディドロ効果とは何なのか
ディドロ効果は、フランスの哲学者ドゥニ・ディドロのエピソードから名付けられています。
友人から新品の美しい高級ガウンをもらい、古いガウンを捨てたディドロ。ガウンを羽織ると、書斎にある古い調度品が「調和がとれていない」ように感じてしまいます。次々と古い家具を捨ててガウンに合う高級家具を買い揃え、気が付けば借金を背負うくらい浪費してしまったというお話。
人間には「一貫性の原理」という心理があるようで、自分自身の行動・発言・態度・信念などを統一したい・同じにしたい欲求があるそうです。
このディドロ効果はビジネスマーケティングの世界で活用されていて、ディアゴスティーニの「創刊号初回格安作戦」やガチャガチャやカードゲームの「シリーズものコンプリート」などもこの効果を応用していると思われます。
ハイブランドの登山ウェアを買うときは慎重に
このように、人間には「揃えたい心理」があります。ハイブランドのアイテムを「1点だけならご褒美で買ってもいいだろう」と軽い気持ちで買ったら、手に入れたとたんに「他のアイテムも釣り合うものに揃えたい、気になって落ち着かない」と不揃いストレスが発生する恐れがあります。
高級価格帯のアイテムを買うときは「一式そろえた時の合計金額を計算してから手を出す」などの対策をしておくのが良いかなと思います。
ディドロ効果の応用 ①恋人や家族を登山好きに
ディドロ効果はマイナス面ばかりではありません。思い返すと、私が妻を登山にハマらせたのはディドロ効果がきっかけだったように思います。
登山やアウトドアなんてまったく好きではなかったインドア志向の妻。ピクニック用のアウトドアリュックをプレゼントし、キャンパーマグカップをプレゼントし、歩きやすいキーンのアウトドアスニーカーをプレゼントして、徐々にアウトドアの世界へと慣らしていって、富士山登山で登頂するまでになりました。
恋人や家族に同じ趣味をしてほしいと思っている人は、このディドロ効果を応用してみるとうまくいくかもしれません。
ディドロ効果の応用 ②運動不足の解消・ダイエットに
ディドロ効果を応用すれば自分自身を道具に合うように変化させることもできると思います。
昔、ちょっと値の張る性能の良いランニングシューズとウェアを買って、ジョギングやランニングをよくやっていました。
いわゆる「形から入る」というやり方ですがモチベーションの維持に大いに役立って、数キロしか走れなかった運動不足ボディがハーフマラソンを走れるまで成長できました。
自分自身の運動不足を解消したい人は、予算の範囲内で「良いスポーツ用品」を買うのも手だと思います。
まとめ
以上、登山服コーディネートでの違和感「ディドロ効果」についての記事でした。
こういった人間心理があることを理解すれば、ストレスを感じにくい楽しい買い物ができたり、余計な支出が減ったりするのではないでしょうか。
燃料の高騰などでさまざまな商品が値上げされています。「ディドロ効果」に引きずられないよう、賢く趣味にお金を使いたいと思います。