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今年の夏も、北アルプスや八ヶ岳などの山で遭難・滑落事故が発生しています。山岳事故のニュースが出るたびに「山は危ない」「なぜ危険な登山をするのか」と登山を非難する声を見掛けるのですが、海や川も同じくらい危険なのではないでしょうか。お盆休みを迎え、悲しい海難事故のニュースも増えています。山岳事故と海難事故の件数比はどれくらいなのか、調べてみました。

 

 

 

 

 


 

【2016年の山岳事故と水難事故の件数比較】

 

 

警察庁ホームページの山岳事故・水難事故のページに昨年のデータがありました。2016年の死者・行方不明者は山が319人、海が816人。2.5倍以上の差で水の事故の方が多いようです。なお、山での20歳以下の死亡事故は4人、海の死亡事故は中学生以下が31人でした。年齢に差がありますが、海や川の方が若い世代の命を奪っているというデータも出ています。

 

 

 

「山なんて危ないのに登る人の気がしれない」と言ってくる人に返す言葉が見つからなかったのですが、これからは「警察庁のデータだと、海や川の方が2倍以上事故が起こっているんですよね。海よりも山の方が安全です」と言い返すことができます。

 

 

 

とはいえ、上記のデータはレジャー人口の差もありますし、比較や反論をしたところで登山が命に関わる確率は0ではありません。山を舐めないよう、油断しないよう、気を引き締めて山に向き合いたいと思います。

 

 

 

※ 海水浴のレジャー人口は2015年で760万人、登山は800万人前後です。

 

 

 

 

 


 

【追記:なぜ山の事故は特に非難されやすいのかを考えてみた】

 

 

 

 

海の事故に比べて、山の事故は特に厳しい言葉で非難されていると思います。私なりにその理由を考えると、海はプールの延長で楽しさが理解できるが山はきつそうで理解できないというのがあるように思います。そして、「危険を乗り越えて山頂に到達する」というプロ登山家・プロクライマーの印象が強く、多くの山好きが危険を乗り越える山登りをしていると思いこんでいるのではと考えています。

 

 

 

困難な道のりを踏破する楽しみも山の面白さのひとつですが、無理のない安全登山で非日常の風景を楽しんだり、山でごはんやコーヒーを楽しむのも、登山の魅力です。個人的には困難を乗り越える系のプロクライマーが活躍するよりも、登山は危険という世間のイメージを変えるようなハイキングのプロ・ピクニックのプロが活躍してほしいと思っています。安全登山の普及を願う私自身も、山コーヒーアドバイザーとしてそんな人間のひとりになりたいと考えています。

 

 

 

青山
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