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公益社団法人東京都山岳連盟と日本山岳救助機構合同会社がドローンを使った登山遭難者の捜索技術を開発したニュースについて要点をまとめてみました。
・ドローンにビーコンの親機を搭載、遭難者役が子機を持って捜索テストをした。
・ビーコンの探知距離は1.5km。問題なく探知できた。
・がけ下や谷底など、人力での探索が難しい所もドローンなら探知可能
・ドローンの操作が難しい。探知はできるが方角を正確に把握するのは困難
・気温が低いとバッテリーが急激に減り自動的に着陸してしまう。谷に下りれば回収困難。
・カメラに雪や雨が付くと見えない。
・雨天時や強風時(風速5m以上)は飛行できない。
・ドローン捜索の課題は多々あるが非常に有効だった。
現時点の性能・装備では、ドローンでの捜索が有効なのは遭難者がビーコンを持っている前提だなと感じました。専用のビーコン発信器を登山者全員が持つ事を義務付けるのは難しいように思います。
山岳救助ヘリ・捜索隊が人力で捜索し、遭難者が何らかの方法で合図を送るスタイルはしばらく続きそうです。
 


 

 

 

【ドローンの性能・飛行時間と操作可能範囲について】

ドローンと言えば、バッテリーがすぐに切れ、リモート操作範囲が狭いという印象があります。今回のテストで使用された機種のスペックを調べてみました。
●DJI Phantom2
飛行時間:25分
コントロール可能距離:1000m
●DJI Phantom3
飛行時間:23分
コントロール可能距離:2000m
やはり性能面ではまだまだ物足りません。バッテリーも実際の運用では使用時間は15分程度との事。飛行時間は予備バッテリーでどうにかなるとはいえ、捜索可能範囲がもっと広がって欲しいものです。ちなみに長野県の救助ヘリ「やまびこ2号」は、飛行可能時間3時間55分、航続距離は740kmです。
 


 

【水素を動力にするドローンが飛行時間4時間を記録】

 

2015年5月、シンガポールのHorizon Unmanned Systems 社が発表した水素燃料ドローンの試作機。4時間の飛行時間を実現しています。1kgの荷物を搭載した場合でも約2.5時間。素晴らしい性能です。
引用:エキサイトニュース「水素燃料電池で4時間飛べるドローン Hycopter、シンガポール企業が発表」
http://www.excite.co.jp/News/it_g/20150521/Engadget_4-hycopter.html
これ以外にも、イギリスのIntelligent Energy社も水素ドローンを開発しています。同じく数時間の飛行を実現。水素燃料を動力としたドローンはこれからのスタンダードになると思われます。
引用:ITmedia「燃料電池ドローンが登場、水素が飛行時間を数時間レベルに伸ばす」
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1512/28/news026.html
 

 

 


 

【ドローンによる登山遭難者捜索の未来予想】

 

 

個人的には、ドローンによる登山者捜索は今後メジャーになると思います。ただ、ビーコン探知型ではなく赤外線カメラがキーポイントになるのではと予想しています。
軍事用の赤外線カメラを積んだドローンが自動運転で山岳地帯をプログラム飛行し、赤外線センサーで人間を認識したら自動的に接近してGPSデータにその地点の座標を記録。本部に位置データ・画像データを送信し、遭難者と判断したら救助隊がピンポイントでレスキューに向かう。 
このようなスタイルが現実的な気がします。実際に、カナダで赤外線を搭載したドローンが行方不明者の捜索に役立ったというニュースが報道されていますし、2009年に静岡県警の山岳救助ヘリが赤外線カメラで要救助者を発見しています。
現在の技術の発展ペースから考えると自動運転&自動探索ドローンは5年後くらいには可能なように思います。自然豊かな山岳地帯にドローンが音をたてて飛び回るというのはどこか違和感を感じますが、私もハンディGPSを愛用しているので何とも言えません。きっと山はどんどん近代化していくのだろうと思います。山岳ドローン編隊が見られる日は、案外近いのかもしれません。
 

 

 

青山
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