久しぶりにUCCコーヒーアカデミーのセミナーに参加してきました。コーヒープロフェッショナル試験に合格した人限定のセミナー「コーヒー抽出挙動」、満席の大賑わいでした。
講師は桑木孝雄先生。UCC社内の抽出技術講師も務め、ジャパンバリスタ選手権やワールドサイフォニストチャンピオンシップ等でジャッジ(審査員)も務めていらっしゃいます。桑木先生直々にクオリティの高い抽出理論についてご講義頂きました。
講義内容は今までの「美味しい淹れ方の基本」から更に一歩踏み込んだ内容。例えば、『焙煎の深さや浅さでコーヒー豆のポーラス(多孔、スポンジ状の穴)の大きさが変わる。浅煎りは蒸らし時間を増やしてガスを抜いて繊維をやわらかくし、深煎りは湯温をやや低めにする・・・』など、専門的な学びが多数ありました。受講して良かったです。
個人的には、ハンドドリップで雑味を抑えるための工夫をわかりやすく教えて頂いたのが大きな収穫でした。レシピ(抽出に関する諸条件)のちょっとした違いによって、大きく味の表情が変わるハンドドリップ。抽出挙動を理論的に考える事の重要さを知りました。
そしてまた、アウトドアで「コーヒー本来の旨味を最大限に引き出したおいしいコーヒー」を淹れるのは至難の技だなと痛感しました。
雰囲気、情緒、趣き、かっこよさなどを重要視するアウトドアコーヒーは、主に「心」で味わう一杯。そこに抽出理論を持ってくるのは無粋と言えなくもないですが、様々な美味しい淹れ方を知る事で見える世界もあるのでは、と考えています。
今後も、心に響く一杯を重ねていきたいと思います。
【UCCコーヒーアカデミーで使っている機材】
今回のセミナーで使われていた機材でこれ欲しい!と思ったのが、このデジタルスケール。
ハリオ V60 ドリップスケール VST-2000B
ハリオのV60ドリップスケール。本体にストップウォッチ機能が付いています。
ハンドドリップ2杯分で2分~2分20秒くらいかけるのが一般的ですが、粉の状態や量によってはこの時間を前後させます。ストップウォッチを使ったりしていましたが、これなら簡単に計測できます。今よりちょっとコーヒーをこだわりたい方におすすめです。
タカヒロ コーヒードリップポット 0.9L
教室のドリップポットは、私も愛用しているタカヒロのポット。ハンドドリップで一番重要な「繊細な美しい注湯」が可能です。ポットの注湯量が多いと粉が暴れて雑味成分が多く出がち。中心に1円玉を描くように注ぐことでお湯が通るルートを確保し、そのまま静かにやさしくドリップすればより上質なコーヒーを抽出する事ができます。
【UCCコーヒーアカデミー 東京校が開校】
UCCコーヒーアカデミー、2015年4月に東京校が開校します。
口コミでも話題になり、4月のベーシックコースはすでに満席という人気ぶりです。
プロフェッショナルコースまで受講した感想としては、ここで学んで良かったというのが正直な感想です。講義内容も設備も講師陣も一流。何を質問しても豊かな経験と知識でご返答頂ける。値段分の価値は十分にあります。
気軽に参加できる体験コーヒーセミナーも開催しています。コーヒースキルをちょっと高めてみたいという方はアカデミーの門を叩いてみてはいかがでしょうか。きっと、今よりもっとコーヒーの事が好きになると思います。
●UCCコーヒーアカデミー
http://www.ucc.co.jp/academy/index.php