今年はキャンプ場などで熊が出没しているニュースをよく耳にしています。この秋は餌となるドングリがかなり少ないようなので、熊被害件数はさらに増加するかもしれません。
各地のドングリの最新の豊凶状態をご紹介します。
長野県の堅果類豊凶調査
●[長野県]令和2年度堅果類豊凶調査の結果
https://www.pref.nagano.lg.jp/yasei/happyou/201001press.html
豊凶調査の結果
ブナ:大凶作~不作 ミズナラ:大凶作~豊作 コナラ :大凶作~豊作(※樹種・地域によりばらつきが大きい、県内全体では一定程度の結実量が見込まれる)クマ出没への影響
全県的なクマの大量出没の可能性は低いと考えられるが、餌を求めてクマの行動範囲が広くなる可能性がありクマとの遭遇に十分注意する必要があります。引用:長野県
岐阜県の堅果類豊凶調査
●[岐阜県]令和2年度 堅果類の豊凶予測調査結果及びクマ出没への影響について
https://www.pref.gifu.lg.jp/site/pressrelease/97829.html
豊凶予測調査の結果
ブナ :凶作 ミズナラ:並作 コナラ :凶作クマ出没への影響:岐阜県全域において注意が必要
引用:岐阜県 報道発表
富山県の堅果類豊凶調査
●[富山県]令和2年 堅果類『ドングリ』の豊凶調査結果について
http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1709/kj00022598.html
調査結果の概要
ブナ:凶作 ミズナラ:不作 コナラ不作(県東部:不作、県西部:凶作)
ブナが平成17年の調査開始以来初めて2年連続凶作となっています。また、ミズナラ等についても、大量出没となった昨年並みに悪い地域があり、熊出没に対し厳重な注意が必要です。
このため、県では「富山県ツキノワグマ出没警報(第2報)」を発令し、警戒を呼び掛けています。引用:富山県
群馬県の堅果類豊凶調査
●[群馬県]ドングリ8年ぶり凶作 食料求めクマ出没の危険増で警戒呼びかけ
https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/243791
凶作は8年ぶりで、豊凶を示す指数は2007年度の調査開始以降で最も低い水準。
ミズナラ、コナラ、クリは不作、ミズキ(液果類)は凶作、ブナは大凶作だった。5種の合計を凶作と認定した。ブナは昨年も大凶作で、実が極端に少なかった。引用:上毛新聞
兵庫県の堅果類豊凶調査
●[朝日新聞デジタル]ドングリ「大凶作」飢えたクマの人里出没にご注意を(兵庫県)
https://www.asahi.com/articles/ASN9X6X58N9LPIHB014.html
兵庫県森林動物研究センターは9月上旬、県内254地点にあるブナ、コナラ、ミズナラのドングリ3種の生育状況を調べ、6段階のうち下から2番目の「凶作」と判断。特にブナは「大凶作」とした。
引用:朝日新聞デジタル
熊出没は、全国的に広がっている「ナラ枯れ」の影響も
引用:ナラ枯れ被害(林野庁)
ブナの凶作も気になりますが、近年は全国的に「ナラ枯れ」が発生しています。ナラ枯れは、ナラ・シイ・カシなどのブナ科のドングリの木が枯れる森林被害です。
林野庁のデータによると、東北地方や兵庫~中国地方を中心に全国規模でナラ枯れ被害が広がっている様子がわかります。
引用:ナラ枯れ被害(林野庁)
熊は秋にたくさんのどんぐりを食べて冬眠や出産にそなえています。
秋の食事は熊の一年を左右するため、凶作とナラ枯れで十分に食料が足りていない状況の熊はリスクを冒してでも行動範囲を広げてきます。
その結果、山のテント場やキャンプ場・人里での遭遇が発生しているのだと思われます。
ナラ枯れで全体量が減っている状況でもあるので、「凶作年」に熊出没地域に登山やキャンプにいくというのはリスクが高いということを理解しておいたほうが良いかもしれません。
熊対策で気をつける点と、準備しておきたい道具
クマと出会わない・寄せ付けない方法として、山に入る際は複数人で行動して、熊鈴やラジオなど音の出る物を携帯することを有効としています。
また、足跡や新しい糞を見つけたときはすぐに引き返す、山へ入ったときは残飯は必ず持ち帰るなども注意事項として紹介されています。
山の紅葉が美しくなってきていますが、山域によっては熊と遭遇する可能性があります。十分な準備で、被害に遭わないようご注意ください。
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