TV朝日系列の番組「林修の今知りたいでしょ!」の8月22日放送分は「170時間密着取材で見えてきた! 富士山で今、何が起きているのか?徹底解剖SP」。
この番組内で、富士山で高山病になる意外な理由が取り上げられていました。
私自身この理由が原因でプチ高山病になったので、なるほどと思いました。
番組を見て「こういう設備が富士山にあったら高山病率が減るのでは?」と思ったので、ブログで原因と対策案について書いていこうと思います。
目次
高山病は標高何メートルから?
この高山病(山酔い)ですが、厚生労働省のサイトによると標高2000m(高齢者は標高1500m)以上の高地で発生するとされています。(※個人差あり)
標高が高い場所は酸素が少ないので、下界と同じように運動すると低酸素血症をひきおこし、頭痛や吐き気・めまいなどの症状が発生します。
富士山9合目の吉田口は標高2300mくらいなので、バスで着いたらいきなり高山病リスク圏内となります。
ちなみに上高地は標高1500m、涸沢は2350m、立山の室堂平で2450m、乗鞍岳の畳平で2702m。高山病に注意です。
富士山での高山病悪化の意外な原因
富士山登山では高山病対策として、「5合目に着いたらしばらく体を休めたり体操などをして体を順応させる」「呼吸を意識してしっかり酸素を取り込んでゆっくり登っていく」のが良いとされています。
また、前日の睡眠不足やアルコール摂取なども高山病リスクを高めるので、事前の体調管理も推奨されています。
山小屋泊が高山病の原因になる?
番組で取り上げられていた高山病の意外な原因。それは、「横になって寝ると高山病になりやすい」でした。
富士山9合目で泊まったとき、寝起きから調子が悪かったのはコレでした。
「睡眠中は起きているときよりも呼吸が浅くなる」「横になると気道が圧迫されて酸素を取り込みにくくなる」の2点が、高山病を引き起こす原因だそうです。
弾丸登山による渋滞や夜間登山の事故予防で山小屋泊が推奨されていますが、泊まったら泊まったで高山病のリスクを高めてしまうようです。
山小屋宿泊で高山病にならない方法について
山小屋に宿泊・仮眠をするとき、高山病にならないためにはどうしたらいいのでしょうか。
番組内では「寝るときは壁によりかかって体を起こした状態で寝る」という方法が推奨されていました。
確かに、肺がんで呼吸が浅くなった義父は晩年「座椅子の方が楽だ」と言ってました。
高山病になりやすい人や睡眠不足で高山に来た人は、気道を圧迫しないような姿勢で仮眠するのが良いようです。
富士山の高山病対策で山小屋にあって欲しいもの
原因や対処法がわかっているのなら、山小屋側が高山病対策の寝具を用意するのも富士山全体の事故予防に有効なのではないでしょうか。
「体を起こした状態で寝る」という状況で思いつくのは、夜行バスです。
この夜行バスのようなリクライニングチェアで仮眠すれば、呼吸がしやすく高山病になりにくいのではないでしょうか。
山小屋の環境でのメンテナンス性や清掃の手間・チェアの耐久性などを考えると、アウトドアチェアが扱いやすそうです。
コールマン(Coleman)
インフィニティチェア
シーツを敷いて毛布を用意すれば、仮眠には十分。しかも、床に布団を敷くより省スペースになって収容人数が増やせます。チェアの価格も1万円以下で導入も容易。
富士山の高山病対策で山小屋にリクライニングチェアを並べた仮眠室を作るという案、導入したら役に立ちそうな気がするのですが。関係者の皆様いかがでしょうか。
高地に行くなら高山病対策グッズの持参を
高山病、発症して悪化したら下山して標高を下げるのが最善手とされています。山頂を目指す登山者にとってはやっかいな症状です。
せっかくスケジュールを調整して交通費をかけたのに高山病になってしまったら残念すぎるので、これから高山で寝泊まりするときは「睡眠時の高山病リスク」を考えて行動していこうと思います。
コロナ明け以降心肺機能が低下してそうな感じなので、高山病対策グッズも忘れずに持っていこうと思います。
睡眠時にしっかり呼吸するための枕
SEA TO SUMMIT(シートゥサミット)
エアロウルトラライトピロー
高さが微調整できて横向きにも対応する登山用ピロー(まくら)で、睡眠時の酸素吸入量増加を狙います。
SEA TO SUMMIT(シートゥサミット)
エアロプレミアムピロー デラックス
同社の幅36cmのウルトラライトを幅56cmにサイズアップ。寝相が悪い人にも対応する幅広ピローです。
市販の高山病対策薬「救心」
救心製薬
【第2類医薬品】救心 30粒
高山病の薬・ダイアモックスほどではありませんが、市販薬として信頼できるデータが出ています。中低山の登山でも「何かしんどいな」というときの気付け薬として使えて安心。
引用:救心「救心シリーズ・よくあるご質問」より
国立名古屋大学で実施した実験的高所・低酸素環境下での実験でもどうき、息切れ、頭重、頭痛、倦怠、ねむけなど、高山病の徴候を改善するデータが得られています。
1970年から81年にかけては、日本山岳会東海支部の協力によりヒマラヤのマカルー、パミールといった世界の屋根と呼ばれる山々において効果が実証され、さらに、2001年、明治大学山岳部のガッシャーブルム登山隊においても有用性が確かめられました。