山頂でコーヒーを飲み、至福の一杯を楽しむ。登山でのコーヒー、通称「山コーヒー」がブームになりつつありますが、この一杯のコーヒーは登山の大敵である道迷いや遭難を予防するのにも役立ちます。
2014年1月にアメリカのジョンズ・ホプキンス大学の研究チームが、カフェインによって記憶力が少なくとも1日間にわたり強化されることを明らかにしました。
適量のカフェインを摂取すると脳の前頭葉部分と注意力をつかさどる部分の活動性が向上。短期と長期の両方の記憶をつかさどる脳の海馬に影響を与える事が判明しました。
また日本でも、北海道大学の神経生物学グループがカフェインで記憶力が高まる事を実証。マウス実験により、カフェインが神経細胞の変化に関係するたんぱく質に刺激を与えて信号を伝わりやすくしていることが確かめられました。
登山で一度来た道を戻る時、ちょっとした木々の特徴や岩の配置、風景を覚えていれば道を間違えずに下山する事ができます。
注意力が高まっていれば、小さな標識を見落とす事なく、わずかな足あとを見逃すことなく、安全に山歩きをすることが出来ます。
山コーヒーのマイナス点は装備品の重量増加とトイレに行きたくなる事ですが、命にかかわる「遭難」「事故」を予防する事ができます。飲んで美味しいという点だけでなく、安全という観点でも山コーヒーを推奨していきたいと思います。
【摂取すべきコーヒーの適量は?】
記憶力向上に必要な量は、200mgのカフェイン。コーヒー2杯分(約330ml)に相当します。
実際に山でコーヒーを作る時、1杯分160ccだとすぐに飲み切ってしまいちょっと少なすぎです。2杯分だと粉の量的に美味しくも作りやすい(1杯分はドリップしにくい)のでちょうど良いかと。ちなみにスタバのトールサイズが350mlです。
多めに作って、余るようなら残りをナルゲンや水筒に移し、下山しながらちびちびと飲むのが良いと思います。
安全登山に、山コーヒー。道迷いは遭難・事故に繋がりやすい要因です。ぜひ山コーヒーで記憶力・注意力を高めて頂ければと思います。
ちなみに山コーヒーをするために何を買えばいいのかわからない、という方は
をご覧下さい。私が実際に使って良いと思った、安くて良いものを中心にご紹介しています。買って失敗する事はありません。
ハリオ 水出し珈琲ポットブラウン 1000ml MCPN-14CBR