今年の夏山期間(7~8月)の山岳遭難発生数が警察庁から発表されました。
2020年の合計遭難者数は541人で、死亡者は47人。
昨年の2019年が遭難者669人で、死亡者54名。昨年比で130人(約20%)の減少です。

登山者数はやや微減、単独登山・低山登山が増加しているようです。
コロナの感染対策の問題、山岳団体による登山自粛要請、富士山の閉鎖・山小屋の営業縮小などを受け、今年の登山者数は全体的に大きく減少するのかと思っていました。
ですが、意外と登山者数は減っていないようです。
2020年5月17日から5月22日に実施されたYAMAPの調査では、88.8%の人が今年も登山をすると答えていました。
YAMAPのこの質問に回答したインターネットをする世代で11%減少。これに加えて、中止になったグループ登山・ツアー登山の数を加えればだいたい20%。
おおよそ登山者が20%減少して、遭難者数は前年比20%減少。ざっくりとした計算ですが、事故比率的には「ほぼ例年同様」なのではないでしょうか。
ただ、気になるのがコロナの影響による「単独での登山」「人が少ない低山への日帰り登山」の増加。
両方とも高山登山にはない遭難リスクがあり、低山はとくに道迷いリスクが高いです。
標高が高く多くの人が登る有名な山であれば登山道が整備されているが、低い山では道しるべなどもしっかりしていないところがある。
低い山には登山道以外にも植林をするための作業道があり、緑が生い茂るシーズンは見通しがきかなかったり、逆に落ち葉のシーズンは、登山道がわかりにくかったりするそうです。このためどこを歩いていいか、道を迷うリスクが高まる。

警察庁の「山岳遭難の概況」によると、道迷いによる遭難は全体の約3割。
低山登山が増えるとされる今年、年間の「道迷い件数」は例年以上になるかもしれません。
低山の単独登山では携帯GPS・登山アプリは必須アイテムです。
私が低山でプチ遭難経験をしたあとに買ったのが、現在地が表示される携帯登山GPS。当時8万円近くする高い買い物でしたが、これを買ってからは一度も道迷いをしていません。
今は安価なスマホの登山GPSアプリもありますし、登山地図が表示できるGPS時計などもあります。
「現在地がわかる道具を携帯すること」をもっと広く普及させる政策があるといいのですが。

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スマホユーザーでインターネットをよく使っている人なら登山アプリをインストールしていると思いますが、山ではスマホの電池切れや故障・落下・紛失の可能性もあります。予備機もあれば万全です。
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