![【熊対策】登山ザックの匂い対策に使えるか?米びつ用防虫剤「米唐番(こめとうばん)」](https://blog.outdoor-coffee.com/blog/wp-content/uploads/2020/08/2123693_ms.jpg)
薬師岳のふもと、折立登山口での熊出没&ザック強奪被害。石井スポーツ登山本店さんのツイートが再アップされていました。
ちなみにザックには縦走の装備や買ったばかりのウェア、食料が入っていました。
熊はザックを薮に引きずりこんであさっているようでしたが、安全のため取り返すのは泣く泣く断念。
パッキングの際も、食べ物はニオイが漏れないように配慮しないといけないようです。
地元警察には被害を報告済みです。— 石井スポーツ登山本店 (@MtshiiT) August 21, 2020
ツイートによると、足元にザックを置いて靴を履いてる時に背後から熊が現れたそうです。
靴を履いている途中での不意打ちはかなりの恐怖ですね。スタッフさんがご無事で何よりです。
熊は力が強くて足が速いだけでなく「嗅覚」がものすごい
日本最強の野生生物と呼ばれている熊。強い力と鋭いツメ、時速40キロ以上で走るスピード。水泳も木登りも得意です。
それに加えて、Wikipediaの「熊」の項目によるとすぐれたイヌの7倍もの嗅覚をもつそうです。視覚や聴覚は特に優れておらず、嗅覚だけが飛び抜けています。
石井スポーツさんのツイートでは「パッキングの際も、食べ物はニオイが漏れないように配慮しないといけない」と書かれていました。
ただ、麻薬探知犬並みの能力が相手だと考えるとパッキングしたところでわずかに残った食べ物の匂いを消し去るのは非常に困難かもしれません。
ザックを熊に獲られた石井スポーツのスタッフさんは、この被害で縦走装備や買ったばかりのウェアを一瞬で失ったそうです。
(※熊に奪われたザックを取り返す行為は厳禁です。熊を強く刺激し、攻撃される恐れがあります)
熊にザックを奪われない良い方法はないのでしょうか。
熊の優れた嗅覚を逆に利用してザック持ち去りを予防
嗅覚が優れているのなら、匂いを閉じ込めるより、ニオイを上書きするのが有効かもしれません。
先日の私のブログで、秋田県能代市の県立大木材高度加工研究所と横手市の木製品加工・販売の「ウッディさんない」が、クマが嫌がるニオイがする木製クイを開発したことを記事にしました。
調査結果では、トウガラシの臭いを熊が嫌うようです。ということは、トウガラシをザックに入れておけば少しでも熊によるザック強奪を防げるかもしれません。
携帯できるトウガラシといえば、これが思い当たります。
エステー
米唐番 米びつ用防虫剤 10kgタイプ
米びつの中に入れるアレです。コクゾウムシなどが湧くのを予防する防虫剤ですが、優れた嗅覚をもつ熊ならトウガラシの臭いを探知して興味を失ってくれるかもしれません。
ただ注意したいのがザックの中に入れているとトウガラシの臭いが充満して道具全てに刺激臭が付いてしまう可能性があります。ザックの外側ポケットに入れたり、ぶら下げたりするなど工夫が要るかもしれません。
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専門機関にはぜひ「トウガラシの臭い付きザック」を使った実験を行ってもらえればなと思います。
ただ、命がけで生きている熊相手にどこまでごまかせるかわかりません。熊が人間の近くに来なくなるような環境が整って、お互いが共存できる未来がくることを願っています。