NHKの情報番組「クローズアップ現代+(プラス)」で、「“乳酸パワー”で持久力アップ! ~あなたもできるトレーニング法~」という特集が放送されました。番組の主な内容はNHKのサイトで掲載されています。
●「クローズアップ現代+」2018年10月11日(木)放送分
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4191/index.html
全部しっかり読むと10分くらいかかるので、簡単にまとめると
・「乳酸は疲労の原因」は間違いで、逆に乳酸はエネルギーの源になる
・乳酸値が高まればハイレベルなパフォーマンスを続けて発揮できる
・金メダリスト萩野公介の乳酸値は一般人の約20倍
・持久力のある遅筋繊維にたくさんの栄養を与えるのがポイント
・速筋で作られた乳酸は、遅筋にあるミトコンドリアのエネルギーになる
・乳酸量が増えるトレーニングをすれば、比例してミトコンドリアも増え、持久力が高まる
・乳酸が多く出始める「乳酸いき値」は、ちょっとキツいと感じる運動量
・「3分間ちょっとキツい早歩きを行って、ゆっくり歩く」を5回繰り返す「インターバル速歩」を週4ペースで続ければ持久力は上がる。
登山で、最初の登り始めがしんどくて次第に体が楽になっていく現象を「エンジンがかかってきた」などと表現していましたが、あれは速筋繊維から乳酸が出て遅筋繊維に栄養が渡ってきたのが原因だったんですね。ばてる原因は様々な要因が影響しているのですが、「乳酸トレーニング不足」も一因のようです。
乳酸トレーニングについては、東京大学身体運動科学研究室で乳酸を専攻している八田秀雄さんの本が詳しいです。著者はフルマラソンを9回経験し、日本の3000m峰21座を全て登っています。
【乳酸いき値が計測できるガーミンのHRM4-Run】
番組では乳酸いき値を計測するガーミンの計測器具も紹介されていました。
GARMIN(ガーミン) ハートレートセンサーHRM4-Run
この器具を胸に巻いてガーミンのスマートウォッチ「ForeAthlete 935」や「fenix5」「fenix5s」「fenix5X」などと同期すれば乳酸閾値を計測する事ができます。測定方法は以下の動画で説明されています。
【チュートリアル】 Garmin Tips: 乳酸閾値の測定
【外に出るのが面倒な人は踏み台昇降で乳酸トレーニングを】
今年の7月、雨の日でもできる踏み台昇降運動を始めようと思ってamazonでエアロビクスステップを買いました。室内の踏み台運動でも「ちょっとキツい上り下りを3分、ゆっくり1分」を5回繰り返せば、乳酸トレーニングになります。疲れにくい体は安全登山にも繋がるので、20分間のトレーニングを続けていきたいと思います。
踏み台器具の平均相場は3000円くらいで高いものは2万円くらいするのですが、私が買ったやつは2000円くらいで買えます。裏側のバリ(プラスチックの磨き不足)が気になりましたが、使っていて特に不便は感じていません。ブランドを気にしない人、とりあえず安いやつで初めたい人におすすめです。
【登山のバテ防止に効果的なサプリメントは?】
【らくらくドライブ登山に頼り過ぎてバテる青山】
登山のバテ防止サプリといえばアミノバイタルが代表的ですが、2012年4月25日放送のNHKのあさイチでは「イミダペプチド」が取り上げられていました。
■NHK「あさイチ」疲労研究最前線 「衝撃的ビフォーアフター さらば!疲労体質」
https://datazoo.jp/tv/あさイチ/560088
鶏の胸肉やカジキマグロに多く含まれるイミダゾールジペプチド(通称:イミダペプチド)という成分が疲労を軽減する効果があると紹介。帝京大学駅伝競走部も練習前に摂取していると放送されました。
信頼できる情報元として、日本補完代替医療学会誌 第6巻 第3号(2009年10月)によると、イミダペプチドは乳酸の分解促進、活性酸素を抑える抗酸化作用を持つことが報告されていて、抗酸化作用に伴い抗疲労効果もあるとの事です。
イミダペプチドのサプリメントをネットで探したところ、劣化コピー製品やぼったくり価格のものが多数ありました。以下の製品なら、チキンエキスではなく純粋なイミダペプチド成分が200mg以上含まれていて、クエン酸も入っていて、製造元が日本で、スティックタイプで携帯しやすいので登山用途に適していると思います。