
双六小屋のホームページに「山小屋内へのモバイルバッテリーの持ち込み禁止」のルールが新たに追加され、話題になっています。
モバイルバッテリーは遭難時のスマホのバッテリー切れ対策や登山GPSアプリの使用などで、今や現代登山の必携品とされています。

ただ、確かに劣化したモバイルバッテリーによる火災は山小屋からしたら恐怖でしかありません。
現在の対応状況や、代替え案についてまとめました。
※5月15日追記
目次
双六小屋ホームページの注意書き

引用:双六小屋「2026年双六小屋グループ4つの山小屋の営業開始日とご予約のご案内」
モバイルバッテリー持ち込み禁止の文章は、双六小屋ホームページの5月9日のお知らせ「2026年双六小屋グループ4つの山小屋の営業開始日とご予約のご案内」に記載されています。

「双六小屋グループ4つの山小屋では小屋内へのモバイルバッテリーの持ち込みは禁止とさせて頂きます。」と確かに書いています。
対象となっている山小屋は、双六小屋グループの「双六小屋」「黒部五郎小舎」「鏡平山荘」「わさび平小屋」の4つ。
これらに宿泊するときは、一般的なモバイルバッテリーの持ち込みは禁止となります。
今回SNSで話題になったことで、詳しい取扱いルールについて検討しているそうです。(※2026年5月12日現在)
14日に取扱いについて新たなお知らせが発表
騒動を受け、発表から5日後にモバイルバッテリーの小屋内への持ち込み禁止についてのお知らせが発表されました。
・モバイルバッテリーは充電中に爆発火災のリスクが特に高いことから、これまでは、「小屋内でのモバイルバッテリーの充電を禁止する」という形でお願いしていましたが、どうしても充電をしてしまう方がいるため、やむを得ず、今年から持ち込み禁止とさせていただくことになりました。

…。

ルールを守れない人のせいか…よくあるやつだ…。
また、「小屋入口付近にモバイルバッテリー保管用の棚をご用意させて頂く予定」とのこと。
いつ設置になるのかで装備や準備が変わってくるので、棚設置日についての続報が待たれる状況です。
そして、このあとの文言がちょっとわかりにくいのですが、
スマホやPSEマーク付きのヘッドランプ等の充電は可能です。
※PSEマーク付き製品やメーカー指定の充電器を使用の上、万が一の異常に備え、充電はご自分の目の届くときでお願いします。お部屋を離れる場合には充電はご遠慮ください。
モバイルバッテリー持ち込み禁止なのに、充電が可能とはどういうことなんでしょうか。情報を整理すると、
山小屋のコンセントからのスマートフォンやPSEマーク付きヘッドランプへの充電は可能。(モバイルバッテリー本体の充電は不可)
だそうです。コンセント式充電器はPSEマーク付きやメーカー指定品であることが条件となっています。
まだ運用についての取り組みを決めている最中だと思いますが、できれば画像付きでわかりやすい文章でルールを発表して頂ければいいなと思います。
モバイルバッテリーについて言及している山小屋は他にあるのか?
モバイルバッテリーの持ち込み禁止などの呼びかけをしている山小屋は他にあるのでしょうか。
調べてみると、富士山8合目の山小屋「太子館」さんがホームページで注意喚起を行っているくらいでした。
モバイルバッテリーは火災の原因にもなります。PSEマークのあるものを使用し、寝床に無人の状態で放置しないようご注意ください。
引用:富士山 太子館「登山の準備」より

なお、街のホテルなどでは「モバイルバッテリーで充電したまま就寝・外出するのはお控えください」と注意喚起をしているところは増えています。
モバイルバッテリーが発火するのは充電中だけ?
「モバイルバッテリーは充電中に発火するので、就寝時に充電しないという対応だけで良いのでは」という意見もあるようです。
確かにモバイルバッテリー充電中に発火するケースが多いのですが、落下・水濡れしたモバイルバッテリーが時間差で発火するケースも確認されています。

「充電中のみ発火する」とは100%言えないので、屋内に持ち込まないとのが一番安全です。
【対策】簡単には発火しないモバイルバッテリーへの変更
ナトリウムイオンのモバイルバッテリー

引用:【amazon】エレコム ナトリウムイオンモバイルバッテリー DE-C55L-9000BK
近年、モバイルバッテリー発火事故が増えているので「発火しにくいモバイルバッテリー」が注目されています。
こちらは、エレコムのナトリウムイオン電池を採用したモバイルバッテリーです。

引用:【amazon】エレコム ナトリウムイオンモバイルバッテリー DE-C55L-9000BK
「発火しないモバイルバッテリー」の実現を目指すのが、大阪に拠点を置くPC周辺機器メーカーのエレコムだ。(中略)
ナトリウムイオン電池はリチウムイオン電池と比べて、電池内で発熱があっても熱暴走しにくく、発火リスクが抑えられているという。(中略)
加えて、製品温度の上昇を24時間監視・制御する機能や、過充電や過放電などを防ぐ機能などを備えている。
リチウムイオンの充電回数500回に比べ、5000回充電できる高寿命。使用できる温度帯はマイナス35℃から灼熱の50℃までと広範囲。冬山登山にも使えます。
ただ、ナトリウムイオンバッテリーのデメリットは「重さ」。一般的なものが190g前後なのに、350gで倍くらい重くなります。

また、価格も倍くらいになります。
ただ、安全性に関しては十分安心です。これからのスタンダードになるのではと思う製品です。
エレコム(ELECOM)
ナトリウムイオンモバイルバッテリー DE-C55L-9000BK
【amazonで ナトリウムイオンモバイルバッテリーを探す】

なお、リン酸鉄のモバイルバッテリーも安全性が高くて少し軽いのですが、ナトリウムイオンの方が落下耐性が高くてリスクが少ないです。
単3電池の携帯充電器

引用:【amazon】 パナソニック LEDライト搭載 乾電池式モバイルバッテリー BH-BZ40K
絶対に発火しないといえば、乾電池式のモバイルバッテリーもあります。
エネループなどの充電池も使えるので感覚としては普通のモバイルバッテリーと同じように使えます。
デメリットは充電量が少ないこと。電池2本で一般的なモバイルバッテリーの10分の1くらい(1500mAh)くらいです。

リチウムイオン、危険なぶん性能が高いんですね…。
ただ、発火リスクはほぼ無いといえるので、緊急時のやり取りのみ充電したいという人にはおすすめです。
【まとめ】リチウムイオン取り扱いの転換期なのでは
双六小屋三代目の小池岳彦さんは現在52歳くらいで、2014年から運営を引き継ぎ、4つの山小屋を経営されています。それ以前はわさび平小屋で支配人もされていました。
インタビューを読むと登山者のことを考えた運営を行っていらっしゃるので、やはりリスク面において看過できない問題があったのかと思います。

モバイルバッテリー発火で登山客・従業員が火災に巻き込まれて命を落とす大事故が発生する可能性、経営者としては無視できません。
自転車の法律も改正されました。これまで許されてきた「別にこれくらいのこと、自転車なんだからいいじゃない」という問題が一気にルール化されました。
モバイルバッテリー問題も、そろそろ厳しいルールを設定する時代にきたのかもしれません。
個人的には、ナトリウムイオン式モバイルバッテリーがこれからの「山小屋泊(ホテル泊)モバイルバッテリー」のスタンダードになるのではと思うのですが。
ひとまず、ルールはルールなので、双六小屋関連に泊まるときは現行ルールに基づいての配慮が必要となります。
ナトリウムイオン式なら発火リスクをかなり減少できるので、双六小屋さんのホームページに「※ナトリウムイオン式モバイルバッテリーは使用可能」という文言が入ることを祈りたいです。
エレコム(ELECOM)
ナトリウムイオンモバイルバッテリー DE-C55L-9000BK
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ちなみに現在のPSE制度は主に「リチウムイオン蓄電池」を対象にしているので、この商品にPSEマークはありません。

パナソニック(Panasonic)
LEDライト搭載 乾電池式モバイルバッテリー BH-BZ40K
※USBケーブルは付属していません

パナソニック(Panasonic)
エネループ プロハイエンドモデル(大容量モデル)












